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七月二十一日に、アニメーターの金田伊功さんが亡くなってしまった。
アニメーションに興味のない人には誰それ?っていう感じでしょうが、アニメーターの中でもまさに天才と呼ぶしかないかたでした。
ただ、絵が上手いというのではなく、他人には決してまねのできないような特異な感覚を持っていらっしゃいました。
登場人物の感情をより激しく表現するために原型をとどめないほどに表情を崩す、勢いを表現するために信じられないようなパースで描き、誰にもまねのできないようなリズムでアクションを描いていました。またアオリや魚眼レンズ表現、金田光りと呼ばれる「エネルギーがあふれすぎて直線に飛んでいかないうねるような光線」など、アニメ表現の極北でありながら、動いたときの「絵が動くことの快感」は、世界一であったと思います。
それを計算というよりは天性で描いた、天才であったと思います。
あまりにも目立ちすぎて、作品の中で浮いてしまうので、演出家としては使いづらいということもあり、なかなかいい作品にめぐり合えなかったという部分もありました。
僕は小学6年生のころに金田氏の作画に出会い、何度も何度もヴィデオでコマ送りしながら「これがアニメなんだ!」と驚嘆し、その動きの見事さに酔いしれていました。
氏は、それ以来、一貫して僕の神様でした。
叶わない夢になってしまいましたが、いつか自分が映像の監督なりプロデューサーなりになれたら、絶対、5分でもいいから金田氏にアニメのパートを描いてもらいたかった。もう好きなように、やりたいこと全部描いてください!歴史に残る5分のアニメを描いてください!って頼みに行きたかったです。
近年はゲームの仕事が多く、あまり見ることができなかったので、いつかまたすさまじい快作を楽しみにしていたのですが、残念でなりません。
僕の人生を作ってくれた、大きな神様がいなくなってしまった。
- 2009/08/18(火) 00:47:13|
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